樂園学会 芸術展「sense of wonder」の、さまざまな職能を持った出展者をご紹介します。
アマニ・ルイス
1994年、アメリカ・ボルチモア生まれ。2016年にメリーランド州立美術大学(MICA)を卒業し、現在はボルチモアにて活動中。ペンシルベニア州ピッツバーグのオーガスト・ウィルソン・アフリカンアメリカン・カルチャーセンター(2019年)、MICA(2016年)での主な個展や、2021年のアート・バーゼル・マイアミビーチへの出展など、卒業後短期間でアートワールドにおける主要な存在としての地位を確立した。
伊藤桂司
1958年、東京生まれ。広告、出版、音楽関係などでグラフィックを手掛ける一方、絵画作品も多数発表。「CLOSE UP of JAPAN」(サンパウロ美術館)、「Buzz Club-News from Japan」(N.Y: P.S.1 / MoMA)、「シブパル展。」田名網敬一氏とのコラボレーション(パルコ・ミュージアム)、「四次元を探しに / ダリから現代へ」(諸橋近代美術館)、個展「TRANQUILO」(山梨 Gallery Trax)、「VERDE CÓSMICO」(馬喰町 PARCEL) 等国内外の展示多数。主な作品集に『LA SUPER GRANDE』『NEW WORLD』など他。
岩崎園子
桐朋学園大学音楽学部声楽科卒業。二期会オペラ研修所マスタークラス終了。
二期会会員。ソプラノ。パリで三年間の研鑽ののち帰国し、「歌は祈り」として、オペラやコンサートに加えて即興・奉納演奏、他ジャンルコラボも開始。
幸せのために、声を職業とせず普段歌わない人でも声を活用できるよう、ヨガや瞑想も融合したオリジナルボイスワーク「ボイスアチューンメント」も提供中。
大浦イッセイ
1961年生まれ。特定非営利活動法人法人まもるをまもる共同代表理事。一般社団法人いのちのためのデザイン研究所代表理事。1987年に金属彫刻家、表現家として独立し、金属モニュメント、空間デザインなどを手がけ、2002年からはインダストリアルデザインに関わり、健康・医療関連のデザインを主に手がける。2015年からは「いのちのためにデザインができること」を活動のドメインとし、あらゆるソーシャルデザイン活動に尽力している。
大野木啓人
京都市生。京都市立芸術大学彫刻科卒業。個展、公募展、グループ展で彫刻作品を発表。1972年から立体造形を中心にディスプレイの仕事に従事。1983年、三宅一生「ボディワークス」で人形制作を担当。以後、ファッションデザイナーと組み、新しいマネキンや空間を制作。美術館・博物館のアートディレクションや会場構成をはじめ、グラフィックデザイン、建築空間、服飾デザイン等あらゆるものづくりに携わる。
2000年から京都芸術大学教授。学生たちを抱き込んだ新しい教育の改革と社会連携を構築。常に『人に優しい空間とは何か』をテーマにその活動を広げている。
和真音
静岡大学大学院、上智大学カウンセリング研究所卒業、教育学修了。臨床心理士・心理カウンセラーとして活躍。2004年12月、倍音を奏でる音響楽器『シンギング・リン®/漆黒』を開発。共振共鳴現象によるオリジナルの音響療法も構築し、国内外でのセラピスト・パフォーマーの育成に尽力している。2019年にはラピスラズリと漆による、世界初となる瑠璃色の『シンギング・リン®/瑠璃』を発表した。大学との学術研究でも音響効果が認められ、バランスを崩した多くの現代人の体・心・魂の健康に貢献している。
鎌田東二
京都大学名誉教授。Independent University京都面白大学総長。哲学者、宗教学者である。神道宗教学会理事、日本宗教学会評議員、比較文明学会理事、世阿弥研究会世話人代表、楽園学会発起人の一人でもある。2022年2月より「吟遊詩人+神道ソングライター」の活動を開始するも、同年12月にステージⅣの大腸がんが発覚し、手術・退院後、「ガン遊詩人・神道ソングライター」を自称して活動中。死ぬまで「遊戯三昧(ゆげざんまい)」で逝くのを理想とする。2023年11月3日、東京と代々木の平田神社主催の「平田篤胤学校・氣吹舎(いぶきのや)」の学頭に任命される。
椚座信
楽園学会発起人。NPO法人久高島振興会理事。この世界を楽園にする組織 株式会社 楽 代表取締役。1961年生まれ。幼少期から「人が活き活き輝く空間=楽園」に心惹かれ、人生の前半はとにかく徹底的に楽しくいきること。後半は楽しくに「健やか」に生きることを最優先し探究してきた特異な人生経験を持つ。17歳でサーフィンを始め、現在に至るまで世界各地に環境保全及び文化形成の視察のためフィールド調査へ。世の中に溢れている情報ではなく「生命の情報」に基づいて思考・行動できるようにと、自然と対話し感覚を磨くため、世界でも限られた壮大な波が立ち、かつ、原始の自然を残すジャワ島Gランドにてサーフィンを通じた自己研鑽を10年各2ヶ月以上継続して行う。日本の海岸線のほぼ3/4 西・南西・南ヨーロッパの海岸線の1/2 アメリカ東西海岸線の1/2各走破。ハワイは21歳から途中の6年間をのぞいてコロナ前の58歳までほぼ毎年の滞在。このような経験から、現在は大阪と沖縄県久高島、本州最南端和歌山県潮岬に拠点を持ち、この水の惑星に生きている自分のことを愛せる人を育てる=水の惑星の楽校を創り上げようと奔走している。
近藤高弘
1958年京都生まれ。人間国宝(染付)の祖父・近藤悠三と父・近藤濶のもとで育ち、25歳から陶芸の道を志す。金属や鋳造ガラスなど新しいメディウムを取り入れ、独自の造形表現を確立し、1994年には、陶にプラチナ、金、銀、ガラスの混合物を粒状に結晶化させる技法「銀滴彩」(2004年特許取得)にて、京都市芸術新人賞を受賞。その後、2003年ECAマスターコースを修了。磁器に繊細な煌めきをもたらし、表面の雫にさまざまな表情を与える同技法のコンセプトは、土を媒介として、火の中から水を生む。
佐々木慎太郎
岡山の1200年の歴史ある湯治場、湯郷温泉の旅館の4代目として生まれる。大学を卒業後は世界一周の旅に出てて商売を基礎を学ぶ。28歳で旅館に戻り5年の修行を経て代表取締役に就任。現在は、社名をA&C株式会社に変更し、旅館だけでなく飲食業や旅行業を運営し、関西瀬戸内エリアを日本が世界が誇れる観光地として作り上げる事に全力を注ぐ。
鈴木邦江
日本女子体育大学舞踊科(当時短大)を卒業。様々なダンスの場を経て1996年よりソロ活動を開始。ダンス公演の自主企画・開催と並行してフェスティバルや外部作品にも出演。
2002年より新たな展開を求め海外での活動の場を切り拓く。現代美術家や音楽家との活動にも精力的に取り組み、芸術祭などでも作品を発表。また操体法に出会って以来、様々な世代の身体に向き合う中、ヒトの心と身体のありようについて模索中。踊る喜びに浸ってきた時代を経て「ダンスが現れる」その瞬間を生き切る事に全集中したい自分がいます。
鈴木寅二啓之
1966年静岡・磐田市生まれ。描いた絵画を土中に埋め、微生物との共働によって仕上げる独自の手法『土中絵画』での制作を30年前より行い芸術祭や神社などで発表する。また顔の専門家として大学や専門機関などで教鞭をとりながら『顔の美術』という新しい顔の美の価値を提唱する。 2011年より東京から九州へ移り、2023年3月より京都在住。
たかくらかずき
1987年、山梨県出身。2012年東京造形大学大学院修士課程修了。3DCGやピクセルアニメーション、3Dプリント、VR、AI、NFTなどのテクノロジーを使用し、東洋思想による現代美術のルール書き換えとデジタルデータの新たな価値 追求をテーマに作品を制作している。現在はおもに日本仏教をコンセプトに作品制作を行う。京都芸術大学非常勤講師。openseaでNFTシリーズ「BUDDHA VERSE」を展開中。
S.T.K(SUGIZO×谷崎テトラ)
SUGIZO(エレクトリックヴァイオリン)
LUNA SEA/X JAPANのギタリスト&コンポーザー。1997年、ソロアーティストとしての活動をスタートさせる。様々なアーティストとのコラボレートや舞台、映画など、その活動は多岐にわたる。2002年3月公開の映画「Soundtrack」では、主演・音楽監督を務めた。S.T.K.では、エレクトリックヴァイオリンにプレイを特化し、比類なき超絶音響を生み出している。
谷崎テトラ(PC、キーボード、サウンドスケープ)
構成作家&サウンドデザイナー。執筆のかたわら世界の聖地を訪れ現地録音した様々なサウンドスケープをもとにアンビエント・チルアウト系のトラックメイクをおこなう。VOID OV VOID、MU-TANZ、PREMなど複数のユニットでサウンドデイレクションをおこなう。精神世界やエコビレッジに関する著作も多く、言葉と音楽を通じて新しい時代の意識を開く活動をおこなっている。
トトアキヒコ
唐紙師。唐紙をアートにした第一人者であり、唐紙の芸術性を追求し、点描とたらし込みを融合させトトアキヒコ独自の技法「しふく(Shifuku)刷り」や「風祈」から生まれる深淵な青い唐紙作品は、八百万の神様や精霊とともに手がけた詩情が宿る《トトブルー》と愛されている。名刹養源院に奉納された「星に願いを」は、俵屋宗達の重要文化財「唐獅子図」と並ぶ。宗達の重要文化財「松図」の唐紙修復も手がけ、全国の神社仏閣から唐紙を依頼され、平安時代より続く唐紙の伝統を継承しつつ、現代アートなる唐紙の世界を築き、前人未到の道を切り拓いている。
藤枝守
作曲家。植物の電位変化データに基づく《植物文様》を展開。著書に『[増補]響きの考古学』など。最近のアルバムとして《ガムラン曼荼羅》や《エコロジカル・プラントロン》、《「電脳カフェ」のための音楽》など。2023年には、「両界ガムラン曼荼羅」公演、《ピアノとガムランのためのコンチェルトno.2》初演(サントリーホール)、「Patterns of Plants」公演(メルボルン)など。現在、サンゴ骨格の水中録音による《珊瑚文様》のシリーズを制作中。喜界島サンゴ礁科学研究所特別研究員。九州大学名誉教授。
細見純子
ビジネス界でマネジメントを専門とし国内外で指導に携わりながら、水墨画家と音楽家として長く活動。日本伝統文化は多岐の分野を40年近く修練。特に茶道においては、国際部門幹事を長く務め、海外への茶道普及、茶道書翻訳出版、海外での講演と実演紹介等多数。他、華道や日本舞踊、鼓三味線等も舞台を重ねる。
自ら一人だけで茶道×華道、茶道×水墨画。音楽×水墨画等、分野横断的に国内外で活動を重ね、2021年12月ドバイ万博に日本文化アーテイストとして招聘され、王族やVIPに日本文化を紹介。アラブ首長国連邦建国50周年の記念日には、現地でドバイ王族と「平和」の揮毫を行う。
2023年7月には世界文化遺産である「ラトビア歌と踊りの祭典」150周年記念コンサート(Latviaで開催)に出演。水墨画の国際展にも多く参画し、2019年からは其の1つの国際組織で理事を務める。専門領域や国境を越境し、文化と芸術で「楽園」づくりをめざす活動を続けている。
三上その子
詩人・パフォーマー。『ユリイカ』への投稿詩掲載を経て、2000年に詩集『ある日、やって来る野生なお母さんたちについて』を上梓。詩誌『詩学』にて、詩、エッセイ、論考、舞台評を連載。朗読バトル優勝を機に、朗読・ダンス活動を開始。鎌倉FM詩の番組DJ、「詩のボクシング」神奈川県大会審査委員、など。「樂園学会」には「(一社)日本大人女子協会」副理事として参加。研究テーマは「樂園と女性性」。ホームサロン「Secret Lotus 目白」にて、女性美を寿ぐタオベリー、フェミニン瞑想等により、陰陽の調和を伝えている。
やなぎみわ
美術作家 舞台演出家。1991年京都市立芸術大学美術研究科修了後、エレベーターガールをテーマにした作品で初個展。その後、ドイツ・グッゲンハイム美術館、東京都写真美術館、国立美術館など国内外で個展多数。2009年第53回ヴェネツィア・ビエンナーレ美術展の日本館代表作家。2011年より演劇活動を開始し、近代美術の黎明期をテーマに美術館や劇場で公演。2015年「ゼロ・アワー 東京ローズ最後のテープ」で北米ツアー。2016年より台湾で製造した特殊車両による野外巡礼劇「日輪の翼」(原案:中上健次)を各地を巡業。2021年、台湾オペラ「アフロディーテ〜阿婆蘭〜」を作演出し高雄市の国立野外劇場にて上演された。
ツェンコヴァ・ルミャナ
神戸大学農学部特命教授。ロシアで工学の博士号取得後、乳牛研究のため北海道へ留学し農学の博士号を取得。生体の異変を診断する生体計測方法を確立するために、体液及びin-vivo組織のスペクトルを用いて動物の疾病の診断に近赤外分光法を応用した最初の人物であり、2005年には「アクアフォトミクス」と呼ばれる新しい科学分野を提唱した。この度は、この「アクアフォトミクス」を活用した人間の生体内の水分子の挙動と役割を測定し、芸大の学生と協力したアートによる体内の水分子に及ぼす影響を測定する作品を展示する。